動物園では動物がストレスがたまらないように工夫しています。
カネオくん動物園、行動展示・と体給餌・繁殖技術・パンダ
2021年度年間来場者数180万人以上、日本一の来場者数愛知県「東山動植物園」に行きました。
動物コミュニケーター大渕さんが案内してくれました。
野生本来暮らしができる行動展示
むかしは檻の中に入れられているだけの動物でしたが、いまは動物本来の習性で暮らせるように、高いところが好きなら上がれるようにしています。
旭山動物園
えぞひぐま館ではよじ登るための木や岩場を置き、川までつくり実際に川魚を放流しています。
ホッキョクグマ館では、野生の環境で1日およそ50kmも泳ぐ、ホッキョクグマのために超巨大プールを設置しました。
ペンギン館では岩場や障害物の多い水中を再現しています。
2000年ころまではお客さんが入らなく衰退していましたが、行動展示に力を入れたら集客がドンドン上がりました♪
と体給餌というエサのあげ方
狩りをする動物は本来自分で捕まえて食べることを、動物園ではできないので、せめて食べにくく毛のついたまま・骨のついたままにすると、食べるのに時間がかかり本来の食べ方に近くなります。
ちょっと怖いと感じてしまったのでしょう、映像を見ていたニコルは「ああ、うう」と声がでていました。
動物への繁殖技術
動物を繁殖するのに動物の生体を知らなかったので、いままで成功例が多くはなかったです。
ゾウの排卵周期・発情期を正確に把握して、2004年3月2日日本初アジアゾウの繁殖に成功しました。
ほかに、2021年世界初ニホンライチョウの人工授精に成功・2015年国内初ヘビクイワシ人工繁殖に成功して、世界から注目されています。
動物のストレス解消
動物園は本来野生で生きている場所ではないから、動物がいろいろストレスを感じます。
オランウータンには指で探して食べる習性があるので、穴を人工的につくりその中にエサを入れて楽しみながらエサを食べさせます。
東武動物園ではオリーブオイルをカバの体にきりふきでかけてあげます。肌がとても弱いです。
動物園での動物へのストレス解消はむかしからしてきたそうです。
50年前の上野動物園の「ぶるぶるくん」に当時34万円と高級品だったテレビを見せてあげて自分の毛をむしって食べる、ストレス行動をおさめたことがあります。
1972年パンダ初来日、初めての飼育で四苦八苦
パンダが初来日して初めての飼育で生態もわからず、最初の11日間は予想外のことばかりで肝が冷えたそうです。国賓級の対応で、何かあったら総理大臣官邸に電話するようになっていました。
「カンカン・ランラン」というパンダで、若き日の黒柳徹子さんも仕事の合間に見に来ていました。
そもそも何を食べるか知らなかった!?
パンダがそもそも何を食べるか知らなかった!?そうです。中国大使館に問い合わせたけど、詳しくわからなかった。竹を食べるだろうという情報で、10種類の竹を集めて食べさせたところ、「モウソウチク」が好物だということがわかりました。
24時間体制で観察していましたが、2日目の朝「カンカン」が見当たらなかったのです!
しかし上を見てみると、網をよじ登っていたのです。こんな習性があるとは知らなかったので焦ったそうです。その後はタイヤを吊るして回避しました。
無事に一般公開を迎えました。しかし、公開2日目、「カンカン」が風邪を引いて鼻水がでて、ドンドン元気がなくなっていきました⤵
中国に問い合わせたけれど、連絡がつかず獣医が中国なので漢方薬ならいいかも、体に負担も少ないので、とかんがえて飼育員2人で漢方を手に入れに漢方薬局に走りました。
パンダに飲ませるのはふせて、自分の子どもに飲ませるということで乗り切りました。しかし、子どもの体重を聞かれて6歳で「50kgくらい」と答えに薬局の店主はビックリしました。
そうして鼻水も治ったようで元気になり、一般公開を乗り切りました。